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Arpeggione Sonata の作曲の経緯について、謎を解く。

その起源:楽器が先か、演奏候補が先か?

歴史的経緯をみながら推測すると楽器の誕生が先で、その後作曲をし教則本を発行したという順序かもしれません。

まず、ギター工房・シュタウファーが先に作り、ギター演奏家仲間が初演した
 
次に、この楽器の記事を見てシューベルトが面白いと思い作曲した

さらに、シューベルトがチェリストのシュスターに相談したら興味をもって演奏した

そして、シュスターが教則本を執筆し、出版、演奏もしている。

ギタリストからチェリストへという流れになるようです。ただし、ギター工房のマイスターであるシュタウファーがシューベルトとどんな経緯で接触したとか、アルペジョーネをどのくらい依頼され製作し販売したのか、などの歴史的な資料、情報が全くありません。

通常、楽器には胴体に制作ラベルを貼り、製造の鑑定書、またはカタログ(解説書、サイズなどを含む)を添付します。シュタウファー工房はこれを残していません。これも大きな謎です。

現存する楽器博物館のものは、以下です。

1824年 ライプチッヒ大学楽器博物館 シュタウファー
      ベルリン国立博物館 ミッタイス
1825年 ニュルンベルグ国立楽器博物館 作者不詳
1831年 NYメトロポリタン美術館 シュタイファー
1832年 プラハ 国立楽器博物館 シュタウファー、ミッタイス

ギター・マイスターのヨハン・ゲオルグ・シュタウファーJohann George Stauffer (1778-1853)
は、1853年まで生きています。
一方、その弟子のアントン・ミッタイスの記述が皆無なので、製作者と楽器の足跡がまったく途絶えています。

ーーーーーーーーーー

時系列の事実を以下に列挙します。

1823年3月 初演

 F.シューベルトが作曲したアルペジョーネ・ソナタを、同年にギター演奏家が5回演奏した。

1823年 4月 一般音楽新聞 Allgemeine Msusikalische Zeitung に楽器の記事が掲載された。

1824年11月
  
F.シューベルトがアルペジョーネ楽器とピアノのためのソナタ(イ短調 D821)を作曲。
 英: Franz Schubert、 Sonata in A Minor for Arpeggione and Piano, D.821
 独: Franz Schubert、 Sonate in a-moll fur Arpeggione und klavier, D821

(出典:Schubert Arpeggione Sonata, score cover (showing another unique instrument)
 ガスパール・カサド編曲: 管弦楽伴奏版(Wikipedia)

1825年 教則本 発刊

Vincenz Schuster(ヴィンセンツ・シュスター)が、ウィーンのディアベッリ社から教則本を出版。
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