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このなぞはだれもわかりません、文献も、工房の系統も調べましたけど・・・。
音楽歴史、音楽家のだれも解明していません。
25年以上あちこちさがしましたけど。

で、工房として製作の段階でわかったことは、技巧的に問題。

1)フォンガーボードのRに対して、フレッテシングの音程がくるう。

フレット位置=金属で固定する打ち込みポジションでは微妙にずれる点です。
この調整はガンバでは巻き弦のフレットで音の位置を修整しています。
ニコラスの可動式フレットはこの問題をカバーしています。

2)ガット弦を使用していたことで、音程が安定していなかった。

19世紀前半はまだガット弦であったこと。文献ではシュタウファ、ミッタイスなど
のギター工房がガット弦を使用していた。
しかし、チェロ並みの679-690mmという弦長に対して、弦の張り=テンションに
ガット弦がすぐにへたったと推定されます。

高度な曲を弾く場合、ガット弦の狂いやへたりは他の楽器とのアンサンブルでは
致命傷となったのではないか、と。

事実、ミュンヘンの楽器博物館にあるピリオドのアルペジョーネで演奏したLPを
聞いてみると相当に音程が悪い。

3)シューベルトの関係した音楽家、貴族、パトロンなどの身内だけで楽しんだ楽器だった。

シューベルティアーデといった友達の音楽界、サロンコンサートで限定され、一般大衆
向けのマーケティング展開ではなかった。
シュタイファーのギターモデルが、やはりオーストリア周辺でしか普及していなかた事実を
みてもわかるだろう。

つまり、大衆としての顧客層がすくなく、製作力、販売力ともになかったといえる。

4)上記の3)に関連して、シューベルトが若死にしたことで、作曲が存続しなかった。

D821ソナタしか存在していないことが証明される。
後継者として、チェリストであったヴィンセント・シュスターが、アルペジョーネに魅力を感
じなかった?
シュスター自身、作曲家でもあったが、アルペジョーネの教則本を書いただけで
練習曲のみ収録されている。
その後の作品がまったくないのもかなしい事実だ。

5)上記4)に関連して、シューベルト没後の作曲家がいなかったことで、譜面が出版されな
かった。

などがかんがえられます。

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フレットのないアルペジョーネは、クレモナのバイオリン製作学校にあります。とはいいものの、ある卒業生の記念品で展示されている(笑)。
いぜんに学生さんであった方に写真をおくってもらい、プロフィールもおしえていただいています。ノン・フレットであってもアルペジョーネといえます。実際、チェリストの金子鈴太郎さん(読売日響のVc奏者)は、わたしにノン・フレットの楽器をオーダーされています。
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テーマ : 楽器 - ジャンル : 音楽

 

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