アルペジョーネという楽器について、UCLAギター科教授のピーター・イエツ氏に質問してみた。かれは楽器を自作、自演なさっておられ、YouTube でも有名な演奏家である。
アルペジョーネを愛する同じ分野の工房、演奏、そして研究家なので、以前から情報交換していただく仲となっている。
この際、アルペジョーネの魅力、演奏にたいする背景に関する答えをいただいた。以下は、受信したメールの概要をQ&Aの形式に修正しまとめて列挙した。

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親愛なる治へ

あなたのアルペジョーネ研究にとって、すべてが順調であることを願っています。 ここに、あなたの質問のいくつかについてお答えします。 そして、あなたのプロジェクトに必要なアルペジョーネの資料、写真などを提供する許可をしましょう。
今後、あなたのアルペジョーネ楽器製作や研究プロジェクトを楽しみにしています。

Q1: アルペジョーネという楽器に対して、あなたはどんな印象を持っていますか? 特に、チェロかギターと比べてください。

A1: アルペジョーネには、すばらしく微妙なニュアンスを伝えることができ、またフレキシブルなサウンドがあると感じます。
すなわち、人間の話言葉のように演奏する演奏もできます。この「話すような」能力は、チェロやギターとはちょっと区別できる特徴かもしれません。

Q2: あなたはシューベルトの「アルペジョーネソナタ D.821」にどのような魅力を感じますか? チェロ、ヴィオラ、ギターなどと比較すると、アルペジョーネとはどんな違いを感じますか?

A2: アルペジョーネには音域が広いので、このソナタにぴったり合います。また開放弦をうまく共鳴する奏法も魅力のひとつでしょう。

Q3:アルペジョーネで演奏するあなたのプログラムにはどんな特徴がありますか?

A3: アルペジョーネのための私のプログラムには、いくつかの情報源からの音楽を組み合わせています。
1)、アルペジョーネという楽器に合った音楽をとりあげ、そのいくつかは私自身が好きなレパートリィを構成しています。
2)、ヴィラロボス、チャベス、またはファリアなどの作曲家によるギター レパートリーから取りあげています。
3)、リュートか、ミラン、ゴルザニス、および他の作品による16世紀のビウエラ音楽です。
4)、チェロ、バイオリンまたはキーボード用に編曲した作品があげられます。
この豊富なバラエティのあるレパートリィの目的は、アルペジョーネの特徴と能力を広く示すことです。また、古楽から近代の作品までも演奏が可能なのはすばらしい特徴といえます。

Q4: あなたは将来、アルペジョーネでどんなプログラムを演奏したいと思いますか?

A4: アルペジョーネによって、より多くの演奏プログラムをつくるのを楽しみにしています。 最近では、オーボエ、マンドリン、およびアルペジョーネで、ジョナソン・グラスのトリオの楽曲。
デヴィッド・コッポリンの作品では、アルペジョーネ、ビブラホン、およびハープシコードによるトリオを編曲するでしょう。 また、独奏楽器のための私自身の作品も用意しています。

Q5:今後、アルペジョーネの候補曲としては何がありますか?それはシューベルトのアルペジョーネソナタD.821とは異なった19世紀の他のメロディーとして 例えばヴィンセンツシュスターの作品ですか? それとも現代曲ですか?

A5:アルペジョーネのためには、あなたの上げた楽曲も多くの可能性があると感じます。しかし編曲にはかなり高いクオリティを費やす必要があります。

Q6:アルペジョーネを一般大衆に普及する場合、どのような開発可能性とチャンスがあるとおもいますか?

A6:アルペジョーネには、ギター、およびその特徴のあるサウンドがあります。これらこそ、一般大衆を魅了する不思議な能力といえそうです。したがって、その特徴をよく理解する基本から考えましょう。

これらのアドバイスが、あなたのアルペジョーネの出版に何らか役立つことを願っています、

敬具

UCLA、ギター科教授 ピーター・イエツ
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Mr. Markus Kuikka and Arpeggione

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Arpeggione performance of Mr. Markus Kuikka

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