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シューベルティアーデのサロンコンサート,この実態や位置づけ、体系化などよくわかりません。
シューベルトが主催したこの家庭演奏会には、音楽家にかかわらず、貴族や芸術家など多くの人物が参加したと書籍では記されています。
このサロンコンサートで、当時のプログラムなどは歴史資料があるのでしょうか?オークションでも見かけませんし、その内容が不明。シューベルト学者や音楽書物でもとりあげていないようです。
したがってこの資料があると、シューベルティアーデの作品楽曲がアルペジョーネでも弾かれたという、歴史的発見もあったりするのではと期待しているところです。
たとえば情報源の手がかりとしては、シューベルトのパトロンであったエステルハージ侯爵が残した蔵の中にあるかも知れない。こうしたお宝発見もしたいですね。
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新しいチャレンジをする場合、この意気込みとプロセスには「守、破、離(理)」といわれる。
つまり、解釈は以下だという。

最初は、伝統を原則的に”守る”こと、
次に、これを”破る”こと、
そして、””離れること、
さいごには、統合化、創造化に”理する”こと

この教えはだれのものかわからない。たしか武道の教えだったか?
これをふと思い出した、楽器づくりにも当てはまると、いまごろになって感じたのだ。

ヴァイオリンの神様に崇められているストラディバリウスやガルネリのような名器は工房が目指す最高の目標だ。

しかし、よくよく考えれると、その当時の部材やニス、膠などはまったく同じものがない。
なので楽器は100%同じものは作れない、という原則、現実を最近とみに感じるようになって、ちょっと楽になった。
形、スタイル、そして工程プロセスなどの手順はマネできるのだが、部材と乾燥程度、年代などはまったく同じにはならない。
したがって板の厚みを同じように削ったり、胴体の膨らみをマンネリに作りだすのは所詮はむだなんだ。

とはいっても先代の知恵や寸法はすばらしく越えられない、まして完全に伝統から”離れる”のは不可能といえる。現在は過去の積み重ねであり、点が線につながっている原理があるのと同様だ。一気に過去から今の時点には飛ぶことはなかったはずだ。

現在の部材を扱う現実からすると100%のマネは意味のないことだ。当時のいい部材は現代の環境からするともう手に入らないからだ。
伝統に忠実につくてもそれなりに守りに入る、したがって新鮮味はなく、オリジナリティや創造性に欠ける。

むしろ現状の部材をよく熟知して、よく鳴る楽器づくりには多少の変容は許されるものではないかと思うようになった。つまりは”理する”ことに集中するのが得策で、この思想を「ネオ・クラシック」となずけもよいに違いない。

クラシック演奏は再現音楽だ。古典派、ロマン派など多様な作曲家に現在は会ってどう演奏するべきかを聞くことができないのだから、結局は譜面をどう解釈するか、にかかってくる。
50%は譜面を基盤で忠実な再現が必要だが、その他は演奏家の解釈とその演奏技術にたよるしか手がない。

だからといって「守、破、離(理)」をなんでもあてはめてみようなど意気込んではいけない!
ものは程度というものがあるんだね、と自問自答している今日この頃だ。
 
ドイツのチェリストでアルペジョーネ演奏家、ゲルハルト・ダルムシュタットは、アルペジョーネで以下のCDをリリースした。

出所: <クラシック・輸入盤新譜情報 06-07> コメントはメーカー案内書より抜粋
http://www.ne.jp/asahi/goodies/home/cj0607.html

<Cavalli>
CCD 242 \2180
アルペジョーネ ――
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827):
ソナチネ ハ短調WoO.43a、ロシア民謡《美しきミンカよ》Op.107-7
フランツ・シューベルト(1797-1828):
ミニョンの歌《ただあこがれを知る者だけ》D.877-4、
アルペジョーネ・ソナタ イ短調D.821
ルイ・シュポア(1784-1859):・ テンポ・ディ・ポラッカ イ長調
ベルンハルト・ロンベルク(1767-1841):アダージョ ホ長調
ウクライナ民謡:モデラート イ短調(美しきミンカよ)
フレデリック・ブルグミュラー(1806-1874):夜想曲イ短調
ゲルハルト・ダルムシュタット(アルペジョーネ)、
エギノ・クレッパー(フォルテピアノ)、ビョルン・コレル(ギター)

シューベルトが主催していたとされる家庭サロンコンサート=シューベルティアーデには、さまざまな演奏家、音楽家、文化人が集まったとされる。
ドイツのバロック・チェロ奏者ダルムシュタットが使用している「アルペジョーネ」はベルリン楽器博物館収蔵の19世紀アントン・ミッタイス製という貴重な楽器だとされる。
貴重な演奏で古シューベルティアーデの雰囲気が再現されるにちがいない。

このシューベルティアーデにかかわったかもしれない、音楽家のプログラムも収録されている。
シューベルトが生きていた時代の演奏家では、ブルグミュラーなども聴きごたえがあるだろう。

テーマ : 音楽 - ジャンル : 音楽

 
音楽美学へのアプローチを模索しています

音楽美学として教えていただきたい音楽体系と論文アプローチがあります。シューベルトのアルペジョーネソナタや楽器に関する情報収集と音源をいままでかなり集めてきました。知識の断片を整理している段階なんですけど、いまごろになってよくみえなってきました。
つまりソフトの分野からスタートして情報収集し、楽器製作のハードを形に復元したところで、またソフトの統合化やポジショニング、体系、などへと進んできました。
したがって、いまごろになって音楽美学という観点をはじめて意識したのであります。
欧米でもこのアルペジョーネの学者はほとんどいません。アルペジョーネ・ソナタD821に関するアナリーゼ(楽理、構造など)研究が主流でアルペジョーネとは違うチェロやヴィオラという楽器での比較音楽がほとんどです。
このため、音楽美学という分析でアルペジョーネをどうすすめるべきか、ポジショニングというか体系化という分野を模索しています。

他の研究者がやっていない開拓分野では、シューベルトの関係したサロンコンサートで、シューベルティアーデにかかわった音楽家の作品を、このアルペジョーネで演奏する可能性はかなりあるかなとおもったりしています。

または、チェリストであったヴィンセント・シュスターが、アルペジョーネの教祖本をあらわしましたが、その後楽器が衰退したために歴史的には演奏方法=メソドロジーが完成していません。
なので、演奏方法の確立を図るのもひとつの目標かな、とも考えています。

わたしは音楽家ではなく愛好家のひとりであり、音楽教育も専門には受けていません、なのであまり音楽体系化は慣れていません。

したがって、研究のガイドとなる音楽美学におけるアルペジョーネをどのようにしたらいいかアドバイスをいただきたいと願います。

たぶん、現在廃れた楽器としては弦楽器で共鳴弦をもっているバリトンが存在します。
ハイドンの時代に協奏曲がありますので、時代的にはアルペジョーネのロマン派ではありませんが、楽器自体をかんがえればこの音楽美学の体系化はまだされていないようにおもいます。
ご多忙の中、恐縮ですがなにとぞご教授願います。
 
ニコラス・ドルイターユのモダン・アルペジョーネは筆者の楽器よりちょっと小ぶり。しかも フレットが動き音程調整できる機能をもっている。

アルペジョーネのサイズは世界の博物館に4台現存されているが、どれひとつとして統一されたサイズはない。大きさ、形など様々である。
これはヴィオール族のヴィオラのように大きさは定まっていないというのと同じかもしれない。

ヴィオラの場合、明るさと機動力なら小さい楽器、深みなら大きい楽器になるが、指が小さい演奏者なら当然のことながら小さい楽器になりがちだ。

アルペジョーネは10年しか流行らなかったということなので、最後の方の楽器で大きさは確定したのかという疑問ものこる。

演奏者にとって弾くのが簡単である楽器はまさにもっとも購入、使用のポイントにはなる。とはいってもボーイングのシビアさは関係なくどうなんだろと思ったりする。
ビブラートで弓の引っかけの失敗をごまかせないという点も演奏ではみおとせないことだ。

この点でニコラスのアルペジョーネは、ピリオド=古典の楽器ではなくオリジナルのモダンなものです。音は軽い感じで明るい。
かれの楽器は、動画サイトできいてみるとなかなかいい音だ。当時のアルペジョーネの欠点を克服して、現代に根付かせたら面白い。
現代でアルペジョーネを普及させるには、教則DVDとか先生が必要不可欠であり、検定試験とか免状とかもたぶん必須アイテムとなるだろう。

アルペジョーネ・ソナタ D821は、現代のチェロのようにばりばり弾いていなかったのではないかな、
と推測する。つまり、もっと牧歌的で素朴な演奏だったかもしれない。
現代チェロは、アルペジョーネソナタを弾く場合、音が低音から一気に高音へと飛びすぎるところがある。ホールの天井にスコーンと届く感じもしないではない。
チェロ奏者泣かせのソナタといえるが、アルペジョーネはチェロと比べると、運指では圧倒的に有利な立場になる。


アルペジョーネは音がバセットホルンに似ている、とされる。

バセットホルンはクラリネットの代奏しかいまは廃れてしまった楽器だが、音色はガンバ的で牧歌的だ。

次回は、ガンバ奏法とアルペ奏法に違いがあるのか、について述べたい。

 
アルフレッド・レッシングというドイツのチェリストは、アルペジョーネ楽器で以下のロマン派時代の曲をピアノやギターとデュオをしている。

出典:彼のCDより抜粋

“Music fur Arpeggione”, A Lessing J de Beenhouwer H Mohs

FCD368392 - CD information following;

* Vincenz Schuster
 アルペジョーネを最初に演奏したとされているヴィンセント・シュスター(チェリスト)

- Drei Stucke (1825) fur Guitarren - Violoncello und Guitarre, Wien 1825
Tempo di Poacca A-Dur (nach Lois Spohr)、Adagio E-Dur (nach Bemhard Romberg)、
Moderato A-Moll )Lied: Schone Minka)、Tempo di Polacca (da capo)

* Anton Diabelli (1781-1851)
 ディアベリィは音楽楽譜出版もしていたようでだ。
 シューベルト作曲「アルペジョーネ・ソナタ D821」もディアベィからリリースされた

-Andante con moto A-Dur (Arpeggione und Gitarre)

* Friedrich Burgmuller (1806-1874)
 ブルグミューラこの人はピアノ曲でもしられている

-Drei Nocturnes (Arpeggione und Gitarre)
Andantino A-Moll、Adagio cantabile F-Dur、Allegro moderato C-Dur

* Franz Schubert (1797-1828)
 シューベルト作曲「アルペジョーネ・ソナタ D821」

-Sonate fur Arpeggione und Pianoforte A-moll (1824)
Allegro moderato、Adagio、Allegretto

Information source: 
Musik fur Arpeggione,Alfred Lessing, Jozef De Beenhouwer, Harald Mobs,
FCD368392 CD

テーマ : 音楽 - ジャンル : 音楽

 
Violin-Cello 5度 Cド、Gソ、Dレ、Aラ
Arpeggione 4度 Eミ、Aラ、Dレ、Gソ、Bシ、eミ

調弦=チューニングは上記のようになっています 

音域はチェロの場合、低音Cとなっているのでアルペジョーネの低音Eより低い。
逆にアルペジョーネは高音域が得意。
したがってアルペジョーネはどちらかというと、中高音域をカバーした楽器といえます。

もっとも調弦はギターと同じですが、7弦を追加してGやCにチューニングすれば
それなりにチェロ並みの曲が弾けます。

チェロで高音域が難しいのは、A線で親指のベースを元に、親指以外の指で音程を探るようにしなければならないのだからだとおもいます。
また、指板=フィンガーボードが60cm以上と長く、移動する距離があります。

この点でアルペジョーネは、フレットがあり音程を自分でとらなくてもわかるようになっていて、しかも隣の弦との移動(移弦の運弓)が簡単です。

しかし、どちらの楽器も習熟次第で高度の演奏をしているプロを見るといかにも難なくプレイしていますね。慣れと練習のたまものだと感服します!
 
Arpeggione Sonata の作曲の経緯について、謎を解く。

その起源:楽器が先か、演奏候補が先か?

歴史的経緯をみながら推測すると楽器の誕生が先で、その後作曲をし教則本を発行したという順序かもしれません。

まず、ギター工房・シュタウファーが先に作り、ギター演奏家仲間が初演した
 
次に、この楽器の記事を見てシューベルトが面白いと思い作曲した

さらに、シューベルトがチェリストのシュスターに相談したら興味をもって演奏した

そして、シュスターが教則本を執筆し、出版、演奏もしている。

ギタリストからチェリストへという流れになるようです。ただし、ギター工房のマイスターであるシュタウファーがシューベルトとどんな経緯で接触したとか、アルペジョーネをどのくらい依頼され製作し販売したのか、などの歴史的な資料、情報が全くありません。

通常、楽器には胴体に制作ラベルを貼り、製造の鑑定書、またはカタログ(解説書、サイズなどを含む)を添付します。シュタウファー工房はこれを残していません。これも大きな謎です。

現存する楽器博物館のものは、以下です。

1824年 ライプチッヒ大学楽器博物館 シュタウファー
      ベルリン国立博物館 ミッタイス
1825年 ニュルンベルグ国立楽器博物館 作者不詳
1831年 NYメトロポリタン美術館 シュタイファー
1832年 プラハ 国立楽器博物館 シュタウファー、ミッタイス

ギター・マイスターのヨハン・ゲオルグ・シュタウファーJohann George Stauffer (1778-1853)
は、1853年まで生きています。
一方、その弟子のアントン・ミッタイスの記述が皆無なので、製作者と楽器の足跡がまったく途絶えています。

ーーーーーーーーーー

時系列の事実を以下に列挙します。

1823年3月 初演

 F.シューベルトが作曲したアルペジョーネ・ソナタを、同年にギター演奏家が5回演奏した。

1823年 4月 一般音楽新聞 Allgemeine Msusikalische Zeitung に楽器の記事が掲載された。

1824年11月
  
F.シューベルトがアルペジョーネ楽器とピアノのためのソナタ(イ短調 D821)を作曲。
 英: Franz Schubert、 Sonata in A Minor for Arpeggione and Piano, D.821
 独: Franz Schubert、 Sonate in a-moll fur Arpeggione und klavier, D821

(出典:Schubert Arpeggione Sonata, score cover (showing another unique instrument)
 ガスパール・カサド編曲: 管弦楽伴奏版(Wikipedia)

1825年 教則本 発刊

Vincenz Schuster(ヴィンセンツ・シュスター)が、ウィーンのディアベッリ社から教則本を出版。
 
このなぞはだれもわかりません、文献も、工房の系統も調べましたけど・・・。
音楽歴史、音楽家のだれも解明していません。
25年以上あちこちさがしましたけど。

で、工房として製作の段階でわかったことは、技巧的に問題。

1)フォンガーボードのRに対して、フレッテシングの音程がくるう。

フレット位置=金属で固定する打ち込みポジションでは微妙にずれる点です。
この調整はガンバでは巻き弦のフレットで音の位置を修整しています。
ニコラスの可動式フレットはこの問題をカバーしています。

2)ガット弦を使用していたことで、音程が安定していなかった。

19世紀前半はまだガット弦であったこと。文献ではシュタウファ、ミッタイスなど
のギター工房がガット弦を使用していた。
しかし、チェロ並みの679-690mmという弦長に対して、弦の張り=テンションに
ガット弦がすぐにへたったと推定されます。

高度な曲を弾く場合、ガット弦の狂いやへたりは他の楽器とのアンサンブルでは
致命傷となったのではないか、と。

事実、ミュンヘンの楽器博物館にあるピリオドのアルペジョーネで演奏したLPを
聞いてみると相当に音程が悪い。

3)シューベルトの関係した音楽家、貴族、パトロンなどの身内だけで楽しんだ楽器だった。

シューベルティアーデといった友達の音楽界、サロンコンサートで限定され、一般大衆
向けのマーケティング展開ではなかった。
シュタイファーのギターモデルが、やはりオーストリア周辺でしか普及していなかた事実を
みてもわかるだろう。

つまり、大衆としての顧客層がすくなく、製作力、販売力ともになかったといえる。

4)上記の3)に関連して、シューベルトが若死にしたことで、作曲が存続しなかった。

D821ソナタしか存在していないことが証明される。
後継者として、チェリストであったヴィンセント・シュスターが、アルペジョーネに魅力を感
じなかった?
シュスター自身、作曲家でもあったが、アルペジョーネの教則本を書いただけで
練習曲のみ収録されている。
その後の作品がまったくないのもかなしい事実だ。

5)上記4)に関連して、シューベルト没後の作曲家がいなかったことで、譜面が出版されな
かった。

などがかんがえられます。

ーーーーーーーーーーー

フレットのないアルペジョーネは、クレモナのバイオリン製作学校にあります。とはいいものの、ある卒業生の記念品で展示されている(笑)。
いぜんに学生さんであった方に写真をおくってもらい、プロフィールもおしえていただいています。ノン・フレットであってもアルペジョーネといえます。実際、チェリストの金子鈴太郎さん(読売日響のVc奏者)は、わたしにノン・フレットの楽器をオーダーされています。

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